広島高等裁判所 昭和26年(う)142号 判決
しかしながら、被告人に対する司法警察員作成の第一回、第三回、第四回供述調書及び検察官作成の第一回供述調書について調査しても、原裁判所においてその供述の任意性について争われた事跡がないのみならず、その供述内容においても被告人の供述が捜査官の誘導尋問によりなされたとか又は捜査官の問に迎合してなされたということは認められない。寧ろ各回の供述調書作成にあたり、被告人は捜査官から供述拒否権の告知を受けて、供述した上、その調書は読聞けられて誤がないと答えて署名捺印したものであること、右各調書の記載に徴し明白であるから、各供述はいづれも任意にされたものと認めるを相当とする。